小学生から野球部で10年以上、今でも会社や草野球で野球をしている自分(buka)ですが、小学生の頃からありとあらゆる野球漫画を読んできました。
数は覚えていませんが野球漫画は種類が多いのでドカベンやMAJORなどの有名作品含めて、100作品以上見たと思います。
自分の好みの野球漫画としては、魔球を使ったりしないなるべくリアルに近い野球漫画です。投げたボールが分裂するとか、投げたボールが消えるとかそういうマンガは好きではないです。

目次
バトルスタディーズってどんな野球漫画?
バトルスタディーズは、かつて大阪代表として甲子園常連校だったPL学園をモチーフに描かれている野球漫画です。講談社が出版している週刊モーニングで、2015年から現在連載中です。
PL学園といえば、KKコンビの桑田選手・清原選手、松井稼頭央選手、立浪選手、宮本慎也選手、福留選手、今江選手、前田健太選手など実に81名にものぼるプロ野球選手を輩出し、甲子園通算96勝・優勝回数7度を誇る高校野球の超強豪校。(現在、PL学園は暴力などの不祥事が起き監督不在が続き、野球部員の募集を停止し、2017年に高野連から脱退して廃部しています。)
また、PL学園は上下関係が激しく練習や規律が厳しいことでも有名です。
バトルスタディーズの一番の肝は、作者のなくぼくろさんが実際にPL学園出身で甲子園にも出場したレギュラー部員であったということです。PL学園出身の方が描かれている漫画なので、リアルに高校野球の強豪校の裏側を描いており、今までの野球漫画にはなかった斬新な野球漫画です。

左がバトルスタディーズのなくぼくろさんですが、現在楽天イーグルスに所属している今江選手の2つ下で先輩後輩の関係です。
高校野球を題材にした野球漫画は世の中に溢れかえっていますが、このバトルスタディーズという野球漫画はもちろんフィクションも含まれていますが、PL学園についてのことがマンガの基本の土台となっており、単なる野球漫画ではなく高校野球の強豪校の裏側を見れるのが斬新で面白いです。
さすがに高校名をマンガでそのまま使用することはできないので、バトルスタディーズでの高校名はDL学園という名前です。
簡単なあらすじとしては、小さい時からDL学園に憧れたDL学園ヲタクの主人公(狩野笑太郎)がDL学園に特待生として入学し、先輩達の野球技術を学んでいきながら成長して甲子園で日本一を目指します。
その中で、試合や練習以外での先輩達の上下関係の厳しさやDL学園(PL学園)ならではの規律(ルール)を描写しています。
単なる試合や主人公の成長が展開していくのではないので、高校野球ファンや野球部出身の方へはたまらない作品です。
毎年8月になると、野球に興味ない人でも甲子園を見ることが多いと思いますが、甲子園に出場するために必死に努力をしている野球部部員たちの日常、先輩との上下関係があったりつらい練習などテレビではなかなか知れないことがこの漫画では知ることができます。
今年、あの報知高校野球とコラボしました!
報知高校野球は、漫画はもちろん何かとのコラボレーションは1978年創刊以来、初の試みだそうで、それだけ注目が集まっているということですね。

引用元:「報知高校野球」編集長日比野さんTwitterより
バトルスタディーズのここが面白い!
バトルスタディーズの面白い点を3点まとめました。やはりPL学園が題材になっているのが面白いです。(各シーンを一部抜粋しましたが、クリックすると拡大できます!)
1.甲子園出場強豪校出身の野球経験者ならでは細かい技術描写!

最初に言っておきます。かなり細かいシーンです!笑



わかりますかね・・?
このシーンは、DL学園の3年生達の試合を主人公キャプテン(烏丸)が外野前にヒットを打ってファーストベースを回ってオーバーランをして、ストップしてファーストに帰塁するシーンです。

ファーストをオーバーランするときに、ザーっと止まると送球エラーなどが起きてセカンドにいくのが遅れるから、パタパタと足にブレーキをかけて、チャンスがあったら早くセカンドにいけるということを主人公が先輩のプレー(試合)を見て学んでいます。

強い野球部で活動していた人には当たり前の知識かもしれませんが、このような強豪校の野球部出身ではないと書けないような野球技術が描写されていて、リアルに近い野球漫画が好きな自分はこの1シーンで衝撃を受けました。
それから高校野球やプロ野球で選手がファーストを回るときを見ましたが、確かに全ての選手が足をパタパタと足にブレーキをかけながら止まっているんですよね。自分も草野球で、野球をやるときはファーストを回ったら足をパタパタするようにしました!笑

これは別のシーンですが、ホームにかえるときに外野手が左利きなのか右利きなのか事前に見ておけ というシーンです。プロ野球の解説で見たことはありましたが、これを実践できているアマチュア野球の人は少ないはずです。
このように、細かい野球技術を丁寧に解説され自分でも実践できるような描写があるのがバトルスタディーズの面白さの1つです。野球をやっている人からしたら、作品にのめりこんでしまいます。
2.PL学園をモチーフにした強豪野球部の裏側!
PL学園といえば、強さと同時に先輩との厳しい上下関係や洗濯・炊事・先輩の付き人制度などの伝統の規律が有名です。
このバトルスタディーズでは、PL学園ならではの裏側の規律を(フィクションも含まれる)ちゃんと描写しています。


これは、1年生が先輩のユニフォームを洗濯して「俺たちは洗濯しに、DL学園に入ったんじゃない!」とDL学園の野球以外の規律に対して文句を言っているシーン。
また、炊事当番で配膳方法で先輩に怒られたり、練習がしたいと嘆くシーンです。

PL学園で有名な先輩の身の回り(洗濯や炊事や練習付き合い)をする付き人制度の描写もちゃんと書かれており、誰がどの先輩になるのか、○○先輩は怖いといったり面白いです。

これは知らなかったのですが、PL学園(DL学園)は全寮制で寮からグランドまで距離が2km~3kmあり、1年生は授業が終わったら先輩より先にグランドにいって、グランド整備をして練習を始める準備をしないといけないそうです。
その時に1年生が走ってグランドに向かいレースをして、最下位から3人を「ベベ3」と呼び、最下位から3人は厳しい罰ゲームがあります。これを「1年生強制体力強化システム」とバトルスタディーズ内では呼んでいます。
これは本当にPL学園に実在した規律のようで、現にPL学園出身の元エースで、98年夏の甲子園で横浜高校の松坂大輔選手と延長17回の死闘を繰り広げた、日本テレビアナウンサーの上重聡さんが公言しています。
全体練習後、寮から学校まで約3kmの山道を、1年生は全力で走って寮に戻る。最後の3人は〝ベベスリー〟(ベベは関西弁で最下位の意)と呼ばれ、先輩の〝パシリ〟(使い走り)として「おい、飲み物買って来い」となるからだ。
「これで帰りが遅れると、共用の台所や洗い場が混んで調理と洗濯ができず、睡眠時間がどんどん削られる。1年生は、寝る時間を確保するために毎日競争を強いられるんです。
試合のときだけは、先輩のプレッシャーから解放されて、何より『これだけやって負けるわけがない』と思っていました。5万人の観客より一人の先輩の方が怖かったですもん。他の高校はガチガチに緊張してますから、それが強さにつながっていたんでしょうね」
引用元:現代ビジネス 爆笑!ああ、体育会の青春 先輩から人生の「理不尽」を学んだ日々
このようなPL学園の厳しい規律をモチーフに、「LESSON」と各シーンで野球部の裏側が描写されているのもバトルスタディーズが面白い要素です。
3.主人公もキャラが立つが、あくまで野球部全体の話にフォーカスしている!


主人公は、中学生日本代表に選ばれ主将として世界大会で優勝し、シニア時代から注目を浴びて全国の強豪校から何十校もスカウトを受けた野球技術が抜きに出ている狩野笑太郎といいます。
中学1年生の夏にDL学園(PL学園)対横羽間高校(横浜高校)の延長17回の死闘を観て、熱狂的なDL学園のファンとなり365日DL学園に入ることを夢見て野球に打ち込みます。自分でDL学園のロゴが入った服を作成して、着ちゃったり。
中学時代に世界大会で優勝したチームの主将なだけあって、リーダーシップがあります。名前(笑太郎)の通り普段はニコニコと笑っていますが、試合で緊迫したシーンになると真顔でチームを牽引したり投手をリードします。
DL学園に特待生S(入学金・学費・寮費などが全て免除される特待生)で入学するような天才ですが、DL学園入学後は先輩とのレベルの差を実感し先輩のプレーを見て学んでいく という全てを圧倒するような天才ではありません。これはリアリティに近く自分は好きです。うまくDL学園を描写するような設定にしているなと。
あまりに主人公が天才すぎると、漫画のあらすじが主人公にフォーカスしてしまいますが、バトルスタディーズではそうではなく、あくまでPL学園を題材にした野球部の裏側を含めた野球漫画なので、他の高校球児もキャラがありバトルスタディーズ全体で楽しめる内容です。
PL学園出身作者:なきぼくろさんについて

経歴などを色々書いていきます!

1985年生まれで大阪出身。名門PL学園では3年夏に9番ライト(入学時は捕手も、後に外野手へ転向)で甲子園に出たレギュラー選手で、2試合で6打数無安打2死球の成績。本名は、出川亮太さんといいます。
高校卒業後に専門学校に通学しながらイラストレーターとして活動していたようで、のちに漫画家を目指してこのバトルスタディーズで連載デビューします。
進学時に大学の野球部からスカウトされなかったのでしょうか?
中学時代はシニアの名門枚方シニアで活躍し、シニアの関西連盟春季大会でMVPを獲得しているようで、大阪地元の選手だったんですね。
あの有名な1998年の横浜高校対PL学園の延長17回の死闘を見て、PL学園に入学し甲子園を目指すことを決めたようです。バトルスタディーズの主人公 狩野笑太郎も同じですので、トレースをかけているのかもしれません。
一緒に戦った中でプロ野球に進んだ選手もいて、同期では広島東洋カープの小窪選手。2年先輩には、先ほども記載した通り現在楽天イーグルスの今江選手もいます。
小窪選手は、なきぼくろさんの代のPL学園のキャプテンだったんですね。
投 木村 充成 選手 3年
捕 二葉 祐貴 選手 3年
一 東 裕也 選手 2年
二 鈴木 雄太 選手 3年
三 谷中 昭仁 選手 3年
遊◎ 小窪 哲也 選手 3年
左 田村 正行 選手 3年
中 松本 晃 選手 3年
右 出川 亮太 選手(なきぼくろさん) 3年
控 辻本 篤司 選手 3年
〃 藤井 主文 選手 3年
〃 松葉 大介 選手 3年
〃 神戸 宏基 選手 2年
〃 山田 祐輝 選手 2年
〃 国本 有樹 選手 3年
〃 後路 貴博 選手 2年
〃 中村 圭 選手 2年
〃 藤井 裕希 選手 2年
まとめ
いかがでしたしょうか?
ネタバレは個人的に嫌いですので、バトルスタディーズの魅力が伝わるように面白さを一部抜粋しました。

もしかしたら、一番好きな野球漫画かもしれません。
連載がスタートして、2年くらいなので全巻でまだ11巻(2017年9月現在)なので全巻セットも買いやすいと思います。
野球好きなら是非見ていただきたいです!1巻見るだけでもバトルスタディーズの魅力が伝わります。
このバトルスタディーズって野球漫画を初めてみたときは、なかなかの衝撃でした。もちろん全巻購入しています。