新規営業で、クライアント訪問すると色々なタイプの担当者が出てきます。
新規営業で初めて担当者と会う場合、顧客担当者からしてみれば営業マンに対して関心・信頼がない状況ですので、営業マンを見定めるために冷たくあしらう方も多いと思います。
自分は社会人なりたての頃、新規営業でいろいろな会社に訪問する際に「頼むから、冷たくあしらわない担当者の人が出来てきてくれ」と思っていました。同じように思っている営業マンの方も多いと思います。自分のメンタルが傷つかないですからね、精神的に。
しかし、営業成績を残していくようになると、「なんでも話してくれる優しい人」よりも「何も話さない冷たい人」の方が営業活動で先々を考えると都合が良いなと思うようになりました。

目次
なんでも話してくれる優しい人と何も話さない冷たい人
なんでも話してくれるような優しい担当者

なんでも話してくれる優しい担当者というのは、営業マンに対して警戒心がなく何をヒアリングしても答えてくれるような、むしろ自分から課題などを色々話してくれるような担当者のことです。
下記は、あくまで一例ですが、イメージで担当者とのやり取りです。


今の課題は~~で、○○ができるようなサービスを探してるんだけどいいのありますか?
新規営業で初めて会ったにもかかわらず、いきなり「予算」など自社の数値に関する質問に関して答えてくれたり、営業マンにとってヒアリングするのが難しい「課題」を聞いてもないのに、自ら話してくれるような方です。実際にいらっしゃると思います。
業界やカテゴリなどによって、担当者の性別や年齢などは傾向が異なりますが、なんでも話してくれる担当者が多いのは個人的には学校法人や介護業界などの担当者に多く、年齢も上の方が多いようなイメージです。
何も話してくれないような冷たい担当者

逆に冷たい担当者は、営業マンに対して警戒心が強く関心がなく、ヒアリングしてもあまり答えてくれないような方です。
先ほどと同じようなケースで、担当者のやり取りの例を出してみましょう。



貴社サービスサイトを拝見したところ○○が貴社の強みかと思いましたが、貴社の強みはこのような○○の面でしょうか?

自社の数値に関することは一切回答せず、その他ヒアリングをしてもなかなか答えてくれず、冷たい対応であしらわれるような方です。営業マンの方で、新規営業をされている方であればこのような担当者に会うケースは多いのではないでしょうか。
個人的には、ベンチャー企業や若い担当者の場合、そのような対応をとられる方が多い印象です。
なぜ、営業マンに対してこのような冷たい対応をとるのか。それは普段色々な営業マンにお会いされていて、世の中できる営業マンの数は少ないですから、「この営業マンはできる人なのか」営業マンを見定めているからです。その方自身の性格が悪いという訳ではありません。
両者の営業活動における違い
なんでも話してくれような優しい担当者の場合
営業マンに対して警戒心なく接していますので、自分だけではなく訪問している他の営業マンに対しても同様に自社の課題や予算などを話すため、商談が進んでいったのちに価格競争(値下げ交渉)になったり、その担当者が欲しいと思ったときにしか売れない「運」でしか売れない場合が多いです。
顧客になったとしても、他社営業マンが来た際に、うまく話を乗せられ、他社にリプレイスされ解約されてしまい長期的に取引が継続しないケースもあります。
何も話してくれないような冷たい担当者の場合
「営業マンを見定める」からこそ冷たく、営業マンに接している傾向があります。
このようなタイプの担当者は、独占市場でない限り、企業やサービスよりも営業マンの人柄で意思決定をする場合が多いため、一度信頼していただいたら、付き合いが長くなり、客単価アップ(アップセル)が見込める可能性が高いです。さらに、知人顧客の紹介など、顧客を紹介してもらえるケースもあります。
もちろん、前提としては営業マンとして信頼していただく必要がありますので、営業スキルの実績がない新卒社員などでは、売上を作るうえである程度「運」に頼る部分もあるので、優しい担当者の方がいいかもしれませんが、今後の営業マンの成長や自分の売上を中長期で考えた際には、冷たいあしらうような担当者が出てきたとしても、臆することなくきちんと向かっていった方がいいと思います。
まとめ
新規営業で初めて会う担当者は、なんでも話してくれる担当者よりも冷たくあしらってくる担当者の方がむしろ営業活動においては都合がいい。
なぜなら、信頼を得ることが前提だが、信頼を得て取引が始まれば、「人の部分」を評価してくれるため、解約リスクが少なく、客単価があがりやすい。さらに顧客紹介などにも発展する。
自分自身のメンタルを考えると、優しい人の方がいいかもしれないが、営業成績を考えて今後の営業活動・取引を考えると、営業マンを見定める冷たくあしらうような担当者の方がいい。