10人ちょっとのベンチャー企業に新卒入社して、5年以上今もベンチャー企業で働いていて(現在は、社員数100人越えています)、ベンチャー企業に入社する人と実際のベンチャー企業側の目線では、大きなギャップがあるなと思っています。
実際に、ベンチャー企業で働いている経験を踏まえ、ベンチャー企業で働く本当の意味やベンチャー企業に向いている人・向いていない人、どうしたらベンチャー企業で結果を出せるのか書いていきたいと思います。

目次
世間一般認識のベンチャー企業で、働くメリット
就活本や、色々ネットに書かれているベンチャー企業で働くメリットや大手企業と働く違いだと、下記のように書かれていることは多いです。
- ベンチャー企業に入社すれば、成長スピードが早い
- ベンチャー企業に入社すれば、裁量権・責任のある仕事が任せてもらえる
- ベンチャー企業に入社すれば、出世するのが早くポストにつける
- ベンチャー企業に入社すれば、給与が上がるのが早い
- ベンチャー企業に入社すれば、仕事の幅が広がる
などなど、一言でいうと、「自己成長が早い、結果が出るのが早い」ということですね。
広義ではそうだと思いますし、全面的に否定をするつもりは一切ありません。
実際、ベンチャー企業は大手企業と異なり、人によっては成長・出世スピードは尋常じゃなく早いです。
じゃあ何が違うのか、何が誤解を生んでいるのか。
ポイントは、先ほど記載した「人によっては」という点です。
早期に成長・出世できる、裁量権を任せてもらえるは、誤解
一言二言で、端的に書きます。
「ベンチャー企業に入社をすれば、成長できる」のは、違う。
「ベンチャー企業でも、成長しない人は成長しないし、もちろん出世もしない。ベンチャー企業で働く上で、成長スピードはその人にかかっている」ということです。
会社に入って「待っているだけの姿勢」じゃ成長はしないし、仕事のチャンスはふってこない。
実際、ベンチャー企業で数百人と新卒・中途入社の面接をしましたが、ベンチャー企業で働きたい!という方へ「なんでベンチャーがいいんですか?」と質問すると、ほぼ100%の人が「成長スピードが早い、若いうちから責任ある仕事に~」と答えます。
面接でそう言った人で、実際に入社したあとの仕事ぶりや社内でも立ち周り、仕事への姿勢をみましたが「そのままでは、成長しないよ」と思ったことが何度もあります。
大手企業と比較してベンチャー企業が辞める人が多いのは、「認めてもらえない」と自分が会社に貢献している仕事のイメージがなく、徐々に会社に居づらくなるからです。
ベンチャー企業で働く大きな誤解というのは、ベンチャー企業なら仕事を与えてくれる。ということは違い、ベンチャー企業に入っても自発的に行動していかない限りは、成長も出世もしないし仕事もふってこないということです。
ベンチャー企業で、結果を出す(早期に成長・出世)方法

「自発的に動け」と言っても中々どう実際に動けばいいのか伝わらないと思いますし、気持ちだけなく行動が伴っていないと、ベンチャー企業で結果を出すのは難しいです。
実際ベンチャー企業で働いて、結果を出した人・出せなかった人を何人も見てきて、ベンチャー企業で結果を出す人の共通点を見つけたので、どうしたらベンチャー企業で早期に結果を出せるのかコツをお伝えします。
「与えられたポジションで、着実に結果を出していく」 正直これが一番です。
ただし、そんな簡単に結果を出すのは難しいし、結果を出していればどんどん仕事のチャンスがきて、成長しているはずです。
もっとかみ砕いて、結果を出す方法を伝えます。
それは、「周りに(成長の)兆し」を見せることです。
「兆し」とはなにか。
「あぁこいつ、こんなことできるようになったんだな」、「おっ○○の時期と比べて仕事に対する意識が変わったな」、「こんなことを覚えたのか、勉強しているんだ」などと、仕事のチャンスを与えたら少しずつ結果を出してくれそうな成長の気配(兆し)のことです。
ベンチャー企業は、結果を出す・出せない社員の2:8の法則が非常に強く、仕事が出来る人に仕事が集まり、管理職でも現場の最前線で動きつつ(売上作る)、部下や後輩の育成や指導を兼任して行う、プレイングマネージャーというポジションの人が多いです。
野球で、選手をしながら監督をしていた古田さんや谷繁さんなどいましたよね。
イメージは、あんな感じです。
さきほど、記載した「2:8の法則(パレートの法則)」というのは、物事を構成する大部分を一部の要素がおおよその部分を構成しており、偏りがあるということです。
わかりずらいので、いくつか例をあげましょう。ベンチャー企業でなくとも、社会人ではよく使う言葉なので、覚えておいた方がいいです。
- 国民の収入の8割は、全人口の2割の人が稼いでいる。
- 商品の売上の8割は、全商品のうち2割の銘柄が生み出している。
- 企業の売上の8割は、全従業員のうちの2割の従業員で生み出している。
- 仕事の成果の8割は、費やした時間全体の2割の時間で生み出している。
などなど。組織だけではなく、色々なシーンで用いられます。
ベンチャー企業の場合、2:8の法則の2(結果出す)の人に極端に仕事が偏っています。
大手企業でも2:8の法則は存在しますが、ベンチャー企業とは異なりマニュアルが存在し、足並みを揃える研修期間が比較的長く、仕事が細分化され、8の人達でも組織にとっては必要不可欠な存在です。
前置きが長くなりましたが、ベンチャー企業ではこのように、仕事が出来る人に仕事が偏りすぎているため、成長の兆しがあり仕事を回せそうな人にどんどんチャンスが与えようとします。
営業職であれば、既存顧客を引き継がれる・既存顧客からの紹介顧客を担するなど。
「(成長の)兆し」を見せればチャンスがやってきます。チャンスが来れば、仕事を覚えるので(結果を出すためには経験が一番早い)、ブレイクスルーして一気に成長していき、自信がつけば発言もどんどん増えていき、結果としてポジションも上がっていき、世間一般認識のベンチャー企業で働くメリットと合致していきます。
ベンチャー企業では、「(成長の)兆し」を見せることといいましたが
さらにかみ砕くと、「自発的に勉強して、周りの会話に入っていく」これです。
勉強しない人には教えたくないですし、はっきり言って覚えようとしない人に教えるのは時間の無駄なので、勉強・成長意欲がある人に時間をどうしてもさきたくなります。
また、先輩社員の会話に入ったり、先輩社員の会話の中で情報に反応すれば「こいつは勉強しているな」と認識されて、情報がふってきて、そこから仕事のチャンスが生まれることがあります。
ベンチャー企業に向いている人と向いていない人

ここまで来るとなんとなく察しているかもしれませんが、ベンチャー企業に向いている人と向いていない人を自分の経験を踏まえて、まとめました。
ベンチャー企業に向いている人
- 意思決定側に回りたい
- 自発的にどんどん行動して、物事を吸収したい
- 自分がこうだと思ったことは、発言したい(ある意味頑固)
- 探求心があり、常に勉強家
- 決して慢心せず、自分で自分の評価を決めない
- 自分の考え方を持ち、媚びない
- 新しいことを取り込み・実践していきたい
- 自らPDCAを回し、成長するためにどうすればいいか考えられる
既存の概念にとらわれず、自発的に行動がしたく自分の考えがあり
自分が「これだ!」と思ったことは、何が何でも通したい人は向いていると思います。
仮に、今自分が前に出るタイプの性格でなくとも、前さえ向いていて胸の中に熱意があれば、ベンチャー企業では結果を出せます。内気で人生一度もリーダー経験のない自分がそうでしたから。そういう人こそ自信がつけば、みるみるうちに成長していきます。
ベンチャー企業に向いていない人
- 決まったポジションで、プロフェッショナルになりたい
- マニュアルがないと動けない
- 自分の意見はあまり発信したくない
- 結果が出ないのを環境や人のせいにする
- 言われたことだけやりたい人(その先のアレンジができない)
- 自分はよくやっていると、自分の評価を高く持ってしまう人
正直、「意思決定」「自発的に行動」する気がないのであれば、ベンチャー企業に入らずに、大手企業に行った方がいいです。ベンチャー企業で働くと仕事の量や不満・ストレスでつぶれると思います。
逆に、専門職でその仕事に精通したいというか方は大手企業の方がいいでしょう。ベンチャー企業だと結果を出すにつれ、どうしても色々な仕事がふってきます。
大手企業であれば、仕事が細分化されているので、自分に合っているポジションはどこかあると思いますし、「大手だから自分は入社できない」なんてこともないです。大手企業こそ入社しやすいとさえ、自分は思っています。
ベンチャー企業で、これから面接を受ける人にたった1つのアドバイス

ベンチャー企業で勤めている中の人の目線で、ベンチャー企業で結果を出す方法を書いていきましたが、何度もいうように「自発的に行動する人」をベンチャー企業では求めています。
面接のときに、面接通過率があがる一言を伝授します。
ベンチャー企業を志望する理由を言う際、もしくは面接の最後にこう言ってみてください。
【 面接での一言 】
「私は、ベンチャー企業に入社をしたら成長ができる、裁量権のある責任ある仕事が任せてもらえるとは、決して思っていません。入社をした後にどれくらい自発的に行動し、物事を吸収してチャンスを獲得していくか。そうした人が成長できると思っています。先輩の仕事を奪いに行く気持ちで必死に動きます」

ちなみに、社会人になって何百人と面接をしてこのような考え方を学生時代からもっていて、面接で言ってきた人はまだ1人もいません。いつかそんな人に出会って一緒に仕事してみたいですね。この記事を見た人が自分の会社の面接にきて、自分が面接したらそれも縁です(笑
仮にこのような発言をして、入社したら「勉強」して「周りに兆し」を見せるように必死に努力はしてください。嘘をつくことになるので。
まとめ
ベンチャー企業で働く上では、「自発的に行動する」ことが大事。
しかし、実際にどのようにして動いて結果を出していけばいいかわからない。
そのように考えている人が多いと思って、この記事を書きました。

ベンチャー企業で、早期に結果を出す(成長する)としたらこれです。
その先には、先輩方や上司がチャンスを与えてくれ、ブレイクスルーしていきます。
【 おすすめの就活・就職・転職サイト 】
最後に、就活生と20代(既卒・第二新卒・フリーターの方も含む)方向けに、メジャーな就職・転職サイト以外のサイトを紹介しておきます。

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